2026年2月13日、宝塚歌劇団の公式サイトに掲載された一報を見て、思わず画面を二度見してしまいました。
月組の瑠皇りあさん、退団。
「え、この人が?」というのが正直な第一印象でした。
普段から月組を追いかけているわけではない私でも、名前と顔が一致する数少ない存在だったからです。
端正な顔立ち、伸びやかな歌声、そして「これから」を期待させる華やかさ。
そんな彼女が、なぜ今このタイミングで宝塚を離れることになったのか。
同期の羽音みかさんとの同時発表という形で明かされた退団の知らせは、ファンの間に大きな波紋を広げています。
公式の発表文は「一身上の都合」とだけ。
淡々とした言葉の裏に、どんな事情が隠されているのか。
103期生という、まだまだ伸び盛りの学年で舞台を去る決断に至った背景を、丁寧に紐解いていきたいと思います。
瑠皇りあ退団の本当の理由は?
宝塚歌劇団の退団発表は、いつもどこか儀式めいています。
公式ホームページに淡々と掲載される「下記の生徒の退団が発表されました」という定型文。
そこには理由も経緯も書かれず、ただ名前と退団公演の日程が記されるだけです。
瑠皇りあさんの場合も例外ではなく、「一身上の都合により」という言葉だけが残されました。
でも、ファンはそれだけでは納得できないのです。
なぜなら、彼女は2017年に入団した103期生で、退団時にはまだ研9、つまり入団10年目を迎えるかどうかという時期だったからです。
宝塚の男役にとって、研10前後は確かに退団のピークと言われています。
新人公演を卒業し、組の中での自分の立ち位置が見えてくる頃。
でも同時に、実力がついて本役でも重要な役を任されるようになる、まさに「脂が乗った時期」でもあるのです。
瑠皇さんは2023年の「フリューゲル―君がくれた翼―」で、新人公演主演を務めました。
研7のラストチャンスで大役を射止めた実績です。
新人公演主演者が研10前に退団するのは、近年珍しいケースです。
退団発表のタイミングも衝撃的でした。
2月13日、月組の配役発表と同じ日。
次回公演の役が決まったその日に、退団の知らせが届いたのです。
前作「雨にじむ渤海」では、バウホール公演の悪役を好演。
ファンから「新しい一面が見られた」と高評価を得た直後でした。
そんな勢いのある時期に、退団を選んだのです。
Xでは「ショック」「涙が止まらない」という声が溢れ、月組ファン以外からも「お顔が好みで覚えていたのに」という惜しむ声が相次ぎました。
実はここに、宝塚特有の「学年システム」と「路線」という複雑な事情が絡んでいると考えられます。
月組の男役を見渡すと、瑠皇さんの上には風間柚乃さん(100期)、礼華はるさん(101期)、彩海せらさん(102期)といった実力派が揃っています。
そして下には七城雅さん(105期)が新人公演を2回主演し、雅耀さん(108期)も頭角を現している状況です。
つまり、上も下も詰まっているのです。
瑠皇さんはその狭間で、バウホール主演の経験もなく、新人公演も1回のみ。
トップスターへの道が見えにくい立ち位置にいたと言えるかもしれません。
103期生全体を見ても、退団が続出しています。
同期の羽音みかさんも同時に退団を発表し、残るメンバーは白河りりさん、彩路ゆりかさん、毬矢ソナタさんなど、わずかな人数になってしまいました。
かつては「希望の期」と呼ばれた103期が、いつの間にか「絶望の期」になってしまったのではないかと感じるファンもいるようです。
劇団側からの直接的な「肩叩き」があったかは定かではありません。
ただ、路線の詰まりや組のバランスを踏まえ、自ら身を引く決断をした可能性が高いと思います。
なぜ今退団を決めたのか?
瑠皇りあさんの魅力の核は、圧倒的なビジュアルです。
クォーターの端正な顔立ちは、入団時から「美人男役」として話題を集めました。
Xやブログでは「ビジュアル100億点」「スーツが似合いすぎる」という称賛が絶えず、月組ファン以外からも「顔だけは覚えている」という声が多く聞かれます。
でも、彼女の魅力はルックスだけではありませんでした。
新人公演「フリューゲル―君がくれた翼―」では、本役の月城かなとさんの役を継ぎ、伸びやかな歌声と舞台上での存在感で高い評価を得ています。
最近では「GUYS AND DOLLS」でラスティ・チャーリー役を演じ、バウホール公演「雨にじむ渤海」では耶律突欲という難しい悪役に挑戦して好評を博しました。
バウワークショップ「Twinkle Moon」では群舞のセンターを務めるなど、歌・踊り・芝居のバランスが取れた「別格スター寄り」の実力派として注目されていたのです。
ファンの間では「これから月組の中核を担う存在」「トップを狙える華がある」と期待が寄せられ、まさに「103期の希望」と呼ばれていました。
それなのに、なぜ今退団を決めたのか。
SNSでは様々な憶測が飛び交っています。
一つは「劇団からの肩叩き説」です。
宝塚では、トップスターになれる見込みが薄いと判断された生徒に対して、それとなく退団を促すことがあると言われています。
瑠皇さんの場合、上級生が固まっている上に、下級生には新人公演の実績が豊富な後輩が控えています。
この状況では、実力があってもトップへの道は険しいと言えます。
路線の詰まりを見て、劇団側が「見切り」をつけた可能性もあるのかもしれません。
一方、「自主的卒業説」を支持する声も多いです。
瑠皇さんは新人公演主演を経験し、バウホール公演やバウワークショップにも出演し、「やりたいことは果たした」という満足感があったのではないでしょうか。
宝塚には「推せるときに推せ」という言葉があります。
「惜しまれるときに辞める」という美学も、そこにあります。
研10前という比較的早めのタイミングで退団することで、外部での活動に早く移行できるというメリットもあります。
実際、知恵袋やブログでは「見切りが早い方が賢い」「本人が決めた道なら応援したい」という前向きな意見も多く見られました。
他にも、結婚や家庭の事情、外部での活動への意欲など、様々な要因が考えられます。
同期の羽音みかさんとの同時退団という形を取ったことで、「同期と一緒に区切りをつけたかった」という気持ちもあったのかもしれません。
103期生の仲間が次々と退団していく中で、残り少なくなったメンバーと一緒に新しい道へ進む選択をした、そう考えることもできるのではないでしょうか。
宝塚の人事異動も、彼女の決断に影響を与えたと思われます。
月組は現在、鳳月杏さんがトップスターとして体制を続けており、次期トップには風間柚乃さんが有力視されています。
2026年の人事では大きな動きがないと予想されており、瑠皇さんのような中堅どころは「支え役」として固定される可能性が高かったのです。
組替えもなく、新しいチャンスが巡ってくる見込みも薄い。
そんな状況で、「今がタイミング」と判断したのでしょう。
瑠皇りあの今後の活動は?
Xでは「宝塚でやりたいことは果たした」という声も見られますが、それでも多くのファンは「まだまだこれから」と感じています。
瑠皇さんの退団の真相は、個人的な事情と路線の限界を見極めた上での「美しく区切る」という決断だったと思います。
宝塚には、惜しまれながら去るという文化があります。
ピークを迎える前に、まだファンが「もっと見たい」と思っているうちに退団することで、その後の活動にも期待が集まります。
瑠皇さんの場合、退団公演で「RYOFU/水晶宮殿」の丁成・袁紹という大役を演じることが決まっています。
これは男役らしい歴史的な役柄で、彼女の集大成となる舞台になるはずです。
退団後の進路についても、期待が高まっています。
瑠皇さんの最大の武器は、やはりそのビジュアルです。
端正なイケメン顔立ちとクォーター風のルックスは、外部の舞台やドラマ、CMでも十分に通用するものです。
宝塚OGの男役は、明日海りおさんのようにミュージカルで活躍する人も多く、帆純まひろさんのように映像の世界で成功する人もいます。
瑠皇さんも同じように、外部での舞台やドラマに出演するオファーが来る可能性は十分にあるのではないでしょうか。
宝塚を離れることで、彼女は表現の幅を広げることができます。
劇団の中では「男役」という枠に縛られていた部分もありますが、外部では女性としての役柄にも挑戦できるかもしれません。
ファンの中には「テレビに出たら絶対見る」「スーツが似合う姿を外部でも見たい」という声が多く、退団後の活動にも注目が集まっています。
ファンとしてできることは、シンプルです。
「推せるときに推せ」という言葉が、今ほど胸に刺さることはありません。
瑠皇さんの退団公演は7月19日、東京宝塚劇場の千秋楽です。
それまでの間、できる限り劇場に足を運び、彼女の歌声や踊りを目に焼き付けておくことが大切です。
チケットを確保し、グッズを購入し、Xのハッシュタグ「#瑠皇りあ」で応援の声を届ける。
そうした一つ一つの行動が、彼女への最高のエールになるはずです。
退団後も、外部公演を追いかけたり、DVDや配信で過去の舞台を見返したりすることで、瑠皇さんとのつながりは続いていきます。
「お顔が好みで覚えていた」というライト層の方も、これを機に彼女の魅力をもっと深く知るきっかけにしてほしいと思います。
私自身、今回の退団発表で改めて思ったのは、「ファンだけがこれからと思っている」というあるあるです。
私たちは、推しの未来を勝手に描いて、勝手に期待してしまいます。
でも、当の本人は別の未来を見ているかもしれません。
瑠皇さんも、宝塚での日々に満足し、新しいステージへ進む準備ができていたのかもしれません。
それを尊重しつつ、最高の千秋楽を見届けることが、ファンとしての務めではないでしょうか。
別の組にいる推しが近い学年で不安になる気持ちも、よくわかります。
宝塚は「下級生でも退団」が珍しくない世界です。
過去には新人公演主演者が早期に退団した例もいくつもあります。
だからこそ、「今」を大切にすることが何より重要なのです。
明日どうなるかわからない世界だからこそ、一回一回の公演を、一瞬一瞬の舞台を、心に刻んでおきたいものです。
瑠皇りあさんの退団は、月組にとっても大きな転機です。
彼女のような実力派が抜けることで、組の勢力図も変わってくるかもしれません。
でも同時に、それは新しい才能が輝くチャンスでもあります。
宝塚は常に変化し続ける場所。
その変化こそが、魅力なのです。