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【WBC2026】イタリア代表はなぜ強い?日本は勝てるのか?

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野球の世界大会で、こんなにワクワクする「下剋上」を見たことがあったでしょうか。

WBC2026、プールBのヒューストンで、イタリア代表がとんでもないことをやってのけました。

優勝候補のアメリカを8-6で撃破し、翌日にはメキシコを9-1で粉砕。

ブラジル、イギリスも含めた4試合を全勝で制し、欧州チームとして史上初のプール無敗首位通過を達成したのです。

大会前のパワーランキングでは12位、オッズは80-1(+8000相当)という「話にならない格下」扱いだったチームが、です。

正直、これには驚かされました。

イタリア首相のジョルジャ・メローニ氏が議会でチームを称賛し、国内メディアが連日トップニュースで取り上げるほどの大フィーバーになっています。

ネット上では「WBC史上最大の下剋上」という言葉が飛び交っているほどです。

いったい、なぜここまで強いのか。

そして、侍ジャパンより強いのか。

データと試合内容を丁寧に読み解きながら、このシンデレラストーリーの正体に迫ってみたいと思います。

ちなみに今日(3/15)の準々決勝プエルトリコ戦では、アルデゲリの先発が濃厚。

ヒューストンは晴天が予報されており、観客動員記録更新の見込みも出ています。

気持ちが高まりますね。

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WBC2026イタリア代表が4戦全勝で強い理由

「有名選手ゼロ」と言われたチームが、なぜここまで暴れ回れるのか。

その答えを探るには、まずWBC特有のルールを知っておく必要があります。

WBCには「親や祖父母がその国出身であれば代表資格を得られる」という制度があります。

イタリアはこのルールを誰よりも賢く、そして大胆に活用しました。

今大会のロースター30人のうち、実際にイタリア生まれの選手はわずか3人。

残りはほぼ全員がイタリア系アメリカ人で構成されているのです。

「有名選手ゼロ」という評価は半分正しくて、半分は的外れだったわけで、正確には「スーパースターはいないけれど、MLB級の実力者がイタリアの血を引いてズラリと揃っている」というのが実態でしょう。

試合内容を振り返ると、その強さが「まぐれ」ではないことがよくわかります。

初戦のブラジル戦では8-0と圧勝し、イギリスを7-4で退け、そしてあの優勝候補アメリカを8-6で仕留め、最後はメキシコを9-1と一蹴しました。

4試合の合計得点は32点、失点はわずか11点です。

数字だけ見ても、「勢いで勝った」というより「実力で圧倒した」という印象を受けます。

プール終了直後のパワーランキングを見ると、事前に12位だったイタリアは一気に5位前後まで急上昇しました。

MLB.com、FOX Sports、USA Todayといった米国主要メディアが軒並み「イタリアは本物だ」と評価を改めたのです。

これが単なる「サプライズ」ではなく、内容を伴った快進撃だったことの証明といえるのかもしれません。

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イタリア野球の歴史を振り返ると、この快進撃の重みがさらに増してきます。

国内リーグ(Serie A1)は資金難で苦戦が続き、子供たちの試合数はアメリカの10分の1程度。

「野球はイタリアらしいスポーツではない」と長らく言われてきた背景があります。

2006年の初参加から徐々に力をつけ、2013年と2023年に準々決勝へ進出しましたが、プール全勝は今回が初めてのことです。

監督のフランシスコ・セルベリが「これがイタリア野球の転換点になる」と断言するのも、大げさではないでしょう。

その波及効果は早速数字にも表れています。

大手保険会社Allianzとのスポンサー契約が2029年まで延長されることが決定し、子供向けの野球教室への参加者も急増中とのことです。

快進撃がコート外の世界にも確実に広がっているわけですね。

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パスクアンティーノが3本塁打!イタリア代表の強さの秘密は!

このチームの心臓部を語るとき、どうしても欠かせない人物がいます。

キャプテンのビニー・パスクアンティーノ、カンザスシティ・ロイヤルズの一塁手です。

実は彼、プール最初の3試合は0-for-12(12打席0安打)という絶不調でした。

チームが3連勝しているのに、キャプテン自身は沈黙。

「格上チームに自信を持って挑む」というチームの雰囲気とは裏腹に、本人はどれだけ悔しかったか、と思うと胸が痛くなりますね。

そのフラストレーションが、4試合目のメキシコ戦で一気に爆発します。

2回にソロホームラン、6回にまたソロ、そして8回にもソロ。

なんと1試合で3本塁打を放ち、WBC史上初の快挙を達成してしまったのです。

チームは9-1でメキシコを粉砕し、プール首位通過を確定させました。

0-for-12の沈黙から3本塁打への覚醒、という展開はまるでドラマの脚本を読んでいるようで、「できすぎている」と感じるほどです。

ただ、パスクアンティーノの貢献はバットだけに留まりません。

彼こそが、このチームを作った「設計者」でもあります。

2025年の秋、監督からロースター候補のリストを受け取った彼は、Thanksgivingの時期に片っ端からDMを送り始めました。

WhatsAppグループを作り、コロラドロッキーズのマイケル・ロレンゼンには「2ウェイ(投打両方)でどう?」と冗談交じりに声をかけ、同じロイヤルズのジャック・カリアノーニには直接電話で口説いたというのだから、行動力がすごいですよね。

「俺がまとめるだけ。みんな家族になった」という言葉が、このチームの本質を語っています。

その若手プロスペクトたちが、大会前の予想をはるかに超える爆発を見せました。

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カイル・ティール(ホワイトソックス)はアメリカ戦で先制ホームラン、サム・アントナッチ(ホワイトソックス)も続けてアーチを描き、ジャック・カリアノーニは110mph超えの強烈な2ランを放ちました。

ダンテ・ノリ(フィリーズ傘下)は打率.500、OPS1.616という驚異的な数字を残しています。

チームのホームラン総数は大会2位の12本

大会前の予想が「ゼロ本」だったことを考えると、この変貌ぶりは「爆発」という言葉以外に適切な表現が見当たりません。

もうひとつ、このチームを語るうえで外せないのが「文化の結束力」です。

ホームランを打ったら、アルマーニのジャケットを着てエスプレッソを一杯。

キャプテンから両頬にキスをもらって、MVPにはワインボトル。

飛行機移動中はアンドレア・ボチェッリの歌で全員が立ち上がり大合唱、クラブハウスにはオリーブオイルを持ち込んでブルスケッタを作る、という徹底ぶりです。

捕手のカイル・ティールが「人生で見たことない飛行機だった」と笑って話すほどのカオスな一体感が、このチームには宿っています。

イタリア語で「gioia di vivere(生きる喜び)」と表現される文化的な明るさが、格上相手にも物怖じしないメンタルを生み出しているのでしょう。

監督のフランシスコ・セルベリ(元ヤンキース捕手)がヤンキース人脈を駆使してコーチ陣を整え、この「家族感」をさらに後押ししているのも見逃せないポイントです。

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イタリア代表の投手陣も最強!

打線の爆発力だけで4試合を勝ち切るのは難しいものです。

イタリアのもうひとつの強みは、先発投手が試合序盤を壊さないという安定感にあります。

投打のバランスという観点では、「先発が5回前後を2失点以内に抑えると、打線がのびのびと振れる」という好循環があります。

追いかける展開ではなく、常にリードした状態で攻撃できるのは精神的に大きな違いで、若手プロスペクトたちの思い切りのよいスイングを後押ししていたはずです。

その先発陣の柱となったのが、フィリーズのアーロン・ノーラです。

メキシコ戦での登板は5回無失点、奪三振5、被安打4という完璧な内容でした。

「なぜイタリアにサイ・ヤング賞候補級のエースがいるの?」と思う方もいるかもしれませんが、彼もイタリア系アメリカ人として代表資格を得た選手です。

春先の故障明けにもかかわらず最速94.5mphのボールを投げ込み、「本来の自分に戻ってきた」とMLB.comに評された内容でした。

アメリカ戦で輝いたのはマイケル・ロレンゼン(コロラドロッキーズ)です。

スター選手が並ぶアメリカ打線を相手に、4.2回を2安打無失点に抑えました。

パスクアンティーノがWhatsAppで冗談まじりに誘ったあの投手が、まさか本番でこれほどの内容を見せるとは、誰も予想していなかったのではないでしょうか。

そして、このチームにとって特に象徴的な存在が、イタリア・ヴェローナ生まれのサム・アルデゲリ(ロサンゼルス・エンゼルス)です。

イタリア育ちとして史上初めてMLBの舞台に立った24歳の左腕が、初戦ブラジル戦で4.2回を1安打無失点、8奪三振という圧巻の内容を見せました。

アルデゲリにとってこの大会は「自分の原点の国を代表して投げる」という特別な舞台であり、そのモチベーションの高さが数字にもそのまま表れていたのでしょう。

今日の準々決勝プエルトリコ戦でも先発が予定されているだけに、その投球から目が離せません。

コーチ陣の充実ぶりも、この投手陣の安定を下支えしています。

投手コーチには3度のワールドシリーズ制覇を誇るデイブ・リゲッティ、打撃アシスタントにはワールドシリーズ5度制覇のホルヘ・ポサダ、ブルペンにはSal Fasano、ベンチコーチにはリング3つのロン・ウォータスと、まさに「常勝ヤンキース」のDNAを持つ面々が揃っています。

監督のセルベリは黒田博樹や田中将大とも共に戦ったヤンキース出身の頭脳派で、「勝者の文化をベンチに持ち込んだ」と米国関係者が口を揃えて称賛しています。

プール4試合で先発が崩れない試合が続いたのは、偶然ではなく、このコーチ陣が積み上げてきた「勝者のDNA」があったからこそでしょう。

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WBCイタリア代表は日本より強い?

ここまで読んでくると「もしかしてイタリアって侍ジャパンより強いんじゃないか?」と思えてくるのも無理はありません。

ただ、現時点の客観的な評価としては、総合力では日本がまだ一枚上、というのが大勢の見方です。

ただし、その差はかつてほど大きくない、というのも同時に正直な評価でしょう。

まずパワーランキングの数字を見てみます。

準々決勝時点でのMLB.com、FOX Sports、USA Todayの評価を平均すると、日本が2〜3位の安定した位置にいるのに対し、イタリアは5位前後です。

イタリアは事前の12位から大きく上がりましたが、日本は最初から上位に固定されています。

ブックメーカーのオッズも、日本が+350〜+500(優勝確率30〜40%前後)なのに対し、イタリアは+1750〜+2200(5〜8%程度)。

プール前が+8000〜+10000だったことを考えると、イタリアの急上昇ぶりは異常ですが、それでもまだ日本には届いていないのが現実です。

では、何が日本の方が「安定している」と言われる理由なのか、という話ですが、投手層の厚さが最大の差でしょう。

侍ジャパンは山本由伸クラスの先発が複数いて、リリーフ陣も鉄壁の布陣を誇ります。

チーム防御率2点台前半という安定感はイタリアを上回っており、守備の精度と走塁の精巧さも世界トップクラスです。

エラーによる失点をほとんど許さない「崩れない野球」が日本の最大の武器と言えるでしょう。

一方、純粋な打線の爆発力という観点では、イタリアは侮れません。

大会ホームラン数12本(大会2位)はパスクアンティーノを筆頭とした若手のパワーによるもので、「どちらの打線が怖いか」は一概に言えない面があります。

直接対決を想定した場合、日本優位であることは変わらないでしょう。

ただ短期決戦の1試合という文脈では、イタリアの「先発が5回前後を無失点か1失点で抑え、打線が序盤に爆発する」というパターンが嵌まった瞬間、日本であっても苦しい試合になる可能性は十分にあります。

2023年のWBCで日本が勝ち上がる過程でも、勢いに乗った格下チームに思わぬ苦戦を強いられた場面があったことを考えると、「イタリアに勝てる可能性はゼロに近い」とは言いきれないのではないでしょうか。

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SNSでは「#ForzaAzzurri」がトレンド1位を記録しており、侍ジャパンとの準決勝対決を望む声も多数上がっています。

ブックメーカーでもイタリアのオッズは刻々と短縮されており、世界中のファンが「もしかして…」という期待を抱き始めているのがわかりますね。

結局のところ、イタリアは「下剋上のシンデレラ」として最高に楽しいチームであり、日本は「安定した王者候補」として信頼できるチームです。

両者の性格は対照的で、だからこそもし準決勝で直接対決が実現したら、これほど面白いカードはないとも思います。

エスプレッソとアルマーニの美学を持つ「青の軍団」と、侍魂で束ねられた「サムライたち」が激突する光景は、野球という競技がこれほど多様な文化と結びついていることを改めて感じさせてくれるはずです。

イタリアの準々決勝の相手はプエルトリコ。

この試合を突破して準決勝以降に進んでくれば、単なる「サプライズ」を超えた「本物の実力」の証明になります。

一方の日本はベネズエラを相手に盤石な戦いを求められます。

両チームが勝ち上がり、直接対決が実現するその日を、野球ファンとしてこっそり楽しみに待っておきたいと思います。

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