
「中国人なのに、なぜ日本で女優を?」
高陽子(こう・ようこ)さんに対して、そんな声がネット上で飛び交っています。
きっかけは、テレビ番組でのある一言。
たった数秒の発言が、ここまで波紋を呼ぶとは——。
けれど、その言葉の裏には、
想像以上に深くて複雑な背景が隠されていました。
名前の由来、家族の歴史、
そしてこれまで語られてこなかった過去の発言。
彼女の“立ち位置”を巡って、今あらためて多くの人が注目しています。
「ただの炎上」では終わらせたくない。
そんな思いで読み進めてもらえると嬉しいです。
高陽子の国籍は中国の上海?
2025年10月、テレビ朝日系の討論番組『ビートたけしのTVタックル』でのこの発言をきっかけに、
女優・高陽子さんは一気に注目を集めました。
番組では、元宮崎県知事の東国原英夫さんが「このままだと中国に支配下にされる」と発言。
それに対して、彼女は笑顔で
「中国の支配でも、いいじゃないですか!」即答したのです。
高陽子「トランプに逆らったらどうなるんですか 」
東国原「中国が出て来ます」
高陽子「日本はどうなるんですか」
東国原「中国の支配下になります」
高陽子「いいじゃないですか」
スタジオ、ドン引き
こんなとんでもない中国人女優、テレビに出すなよ💢#TVタックル pic.twitter.com/cSCsRX7RPn
— あーぁ (@sxzBST) October 12, 2025
このワンシーンがSNSで爆発的に拡散され、
- 「反日だ」
- 「スパイなのでは?」
といった声まで飛び交う大炎上に発展しました。
この会話の流れで、注目されたのが彼女の“国籍”について。
発言の内容以上に、「この人、日本人なの?それとも中国人なの?」という声が急増したのです。
結論から言うと、高陽子さんの国籍は中国で、出身地は中国・上海市です。
これは本人から発言もされており、現在も中国籍を保持しています。
では、なぜこんなにも“日本人っぽく”見えるのか?
まず名前の印象にあります。
「陽子」という名前は日本でよく見かけるもの。
そのため、「ハーフなのでは?」と思う人も少なくありません。
ですが、実際は純粋な中国人。
この名前は、高陽子さんのおじいちゃんがつけてくれたそうです。
中国と日本の垣根なしに生きていってほしいという思いを込めて“陽子”という名づけたんです。
引用元:Yahoo!ニュース
そしてもうひとつの理由は、日本語が上手なこと。
高陽子さんは中国の上海で生まれ、6歳で日本に。
父親の研究活動に伴って家族で日本に移り住み、以降、日本の小学校に通うことになりました。
中学までは日本で暮らし、高校で再び中国へ。
その後も日本と中国を行き来する生活を続けながら、
今では中国語も日本語もどちらも同じレベルで話すことができるそうです。
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高陽子さんは中国も日本もどちらも同じよう大切感じています。
しかし、今回のように、発言の一部だけが切り取られ、
背景を知らないまま“反日女優”などとレッテルを貼られてしまうとしたら、
それはとてももったいないことかもしれません。
次の見出しでは、そんな彼女の家族構成や帰化の噂について、より深く掘り下げていきます。
両親は中国人で帰化はしている?
- 「高陽子が中国人でも、親が日本に帰化してたら日本育ちってこと?」
- 「実は日本人とのハーフなんじゃない?」
こんな憶測がSNSや匿名掲示板で飛び交っています。
結論から言えば、高陽子さんの両親はどちらも中国人です。
しかも、いわゆる「在日中国系」や「日本とのハーフ」ではなく、生粋の中国籍保持者。
日本への帰化もしていない、というのが公式情報から明らかになっています。
ではなぜ、そんな噂が出てくるのでしょうか?
その理由の一つは、前の見出しでも触れたように、
高陽子さんの話し方や名前があまりにも日本人っぽいということ。
でも、ここで注目したいのが、父親の存在です。
彼女の父親は中国の大学教授で、専門分野を通じて長年日本と関わりを持ってきた人物。
仕事の一環として日本の大学や研究機関と交流があり、家族ぐるみで日本文化に深く親しんできたそうです。
そのため、娘の名前に「陽子」という日本風の名前をつけるほどの日本を持っていたんですね。
日本の文学や歴史に影響を受けていた父の姿勢が、
高陽子さん自身のアイデンティティ形成にも色濃く影響を与えています。
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そして、母親も同様に中国人でありながら、家族として日本の暮らしに馴染んでいたようです。
それはつまり、「日本に馴染んでいること」と「日本人になること」は、
必ずしもイコールではない、という考え方があるからかもしれません。
高陽子さん自身も、中国人である自分を隠すことなく活動しています。
むしろ、日中両国の文化や歴史を理解しているからこそ、
「橋渡し役」としての役割を果たしたいという想いが強いのです。
それでも、「帰化していないのに日本のテレビで発言するのはおかしい」
といった厳しい意見が出ることもあります。
確かに、国籍というのはアイデンティティの一部であり、
ときには“発言の正当性”を問う材料として使われがちです。
でも、たとえばあなたが外国に住み、長年その国の言語を話し、文化を理解し、社会の中で働いていたとして——
国籍が違うという理由だけで、意見を言うことを止められたら、どう感じるでしょうか?
高陽子さんやそのご両親のように、日本に溶け込みながらもルーツを大切にしている人たちは、
日本社会に少なからず存在しています。
それが良い悪いの話ではなく、「そういう生き方もある」ということを知ることが、
今の時代には必要なのかもしれません。
次のパートでは、そんな高陽子さんがこれまで語ってきた“本音”の数々、
そして炎上の背景にある「過去の発言」について詳しく見ていきます。
炎上騒動・中国についての過去の発言まとめ
「中国の支配でもいいじゃないですか!」
2025年10月放送のテレビ番組で、
高陽子さんがこの一言を放った瞬間、空気が凍りました。
発言の舞台は、テレビ朝日系『ビートたけしのTVタックル』。
米中関係をテーマにした討論の最中、
元宮崎県知事・東国原英夫さんが「日本が中国の支配下になってしまうかもしれない」と指摘した直後でした。
高陽子さんは、「いいじゃないですか」と返答。
スタジオは一瞬沈黙。
視聴者も「何を言ってるの!?」と衝撃を受けたようです。
この発言をきっかけに、X(旧Twitter)で炎上。
- 「中国のスパイなのか?」
- 「売国的すぎる」
といった批判が殺到しました。
短時間で動画が切り抜かれ、関連ポストは数万件を超えるほど。
たった数秒の言葉が、ここまで広がるのかと驚くレベルでした。
でも、実はこの発言だけでなく、過去にも高陽子さんは“中国に関する発言”を何度もしてきました。
たとえば、同じ番組内の前半では、靖国神社参拝に関する討論の中で、涙ながらにこう語っています。
『私のおじいちゃんも軍人だったんですけど、私のおじいちゃんも、ひいおじいちゃんも日本軍に殺されてしまって。もちろん日本軍も亡くなってます。それをわかってほしい』
この発言も大きな波紋を呼びました。
- 「感情論で語るのはおかしい」
- 「被害者意識が強すぎる」
といった批判もあれば、
- 「戦争体験を持つ家系ならではの声だ」
と擁護する人もいました。
さらにさかのぼると、2023年には福島第一原発の処理水問題にもコメント。
中国が、福島第1原発の処理水の海洋放出した際に、日本の水産物を禁輸。
中国国民も日本の処理水に対しての批判をしたりと、大きな話題となりました。
しかし、トリチウムの処理の基準値を上回って処理しているのが中国である事等に対して、
「知らなかった。
日本の数値もそうですけど、どこまで本当か分からないと思っていて。
基本的には数値を信じられないなと思っている
この発言では中国政府の立場に同調せず、
むしろ日本側の科学的根拠を認めるような発言をしていました。
そもそも、中国内で情報の規制がされているのでは?
という話もあり、この発言もそういった背景を感じさせる発言として注目を集めました。
もし中国寄りの発言をしたければ、「知らなかった。」ではなく反発していたのではないでしょうか?
高陽子さんの発言は、必ずしも一貫して“親中”なわけではありません。
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彼女は過去のインタビューでこう語っています。
「中国人である私が、日本で“違う見られ方”をされる。
でも、それが私の生きた意味だと思っています。」
この発言には、彼女なりの葛藤や覚悟が込められているように感じます。
ただ、現実として、視聴者やネットの反応は非常に厳しいものでした。
- 「個人の体験と国の問題を混ぜるな」
- 「日本に住んでるなら日本に敬意を持て」
といった意見が並んでいます。
一方で、「彼女の視点だからこそ見える問題がある」と冷静な意見も少数ながら存在します。
彼女の言葉には、ルーツ・戦争・国籍・感情など、さまざまな要素が入り混じっています。
ただし、ここで注意したいのは、
彼女が「日本人になりたい」と語ってきたわけではないこと。
むしろ高陽子さんは、中国人である自分を明確に意識しながら、
“日中の架け橋”として日本での活動を選んできたのです。
このように、帰化という噂が事実でないことが分かれば、
彼女がどういう立場で発言しているのかも、少し見え方が変わってきますよね。
まとめ
高陽子さんの国籍は中国で、出身地も公式プロフィールにある通り上海市です。
両親も中国籍であり、日本への帰化はしていないことが確認されています。
名前や日本語の流暢さから、日本人だと誤解されやすいですが、
実際には中国人としての立場を意識して活動してきた人物です。
そして今回の炎上を引き起こした一言。
それは、突発的な“失言”ではなく、これまでの発言や家族の歴史、
そして彼女なりの信念が背景にあるものだったのかもしれません。
発言の真意は本人にしかわかりませんが、
この騒動を通して私たちは、「国籍」や「言葉の重み」について改めて考える機会を得たように思います。
誰が、どこで、どんな立場で意見を言うのか。
それにどう反応するのか。
高陽子さんの発言は、単なる一件の炎上ではなく、
“日本社会が何を敏感に感じ、何を許容できないのか”
を映し出した鏡とも言えるのではないでしょうか。
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