「コムサが倒産したらしい」
そんなニュースを見て、思わず二度見した人もいるのではないでしょうか。
特にコムサ・デ・モードやコムサイズムに思い出がある世代なら、これは単なる企業ニュースではありません。
「え、私の青春まで終わった……?」
そんな寂しさまで感じてしまいます。
でも、そこは安心して大丈夫。
倒産したのはコムサを展開するファイブフォックスではなく、島根県でコムサのFC店舗などを運営していた会社です。
実際、2026年8月現在もファイブフォックスの公式サイトには全国のコムサ店舗が掲載され、オンラインストアも営業しています。
つまり、コムサそのものがなくなる話ではありません。
では、なぜ「コムサ倒産」という、ちょっと心臓に悪い話になってしまったのでしょうか。
コムサが倒産したというのは本当?
結論から言えば、「コムサ本体が倒産した」という理解は誤りです。
コムサブランドを展開するファイブフォックスは現在も営業しています。
公式サイトでも「COMME CA」「COMME CA ISM」「COMME CA MEN」など、多数のブランドが確認できます。
2026年に入ってからも、コムサプラチナやコムサステージなどで新しい企画商品が展開されています。
なので、
「コムサが全部なくなる」
「ファイブフォックスが倒産した」
という話ではありません。
ここはかなり大事です。
とはいえ、「コムサ」という名前だけが目に入れば、本体の倒産だと思ってしまうのも無理はないんですよね。
昔から知っているブランドほど、ニュースを見た瞬間に会社の細かな運営形態まで確認しようとは思いません。
理屈より先に来るのは、
「えっ、コムサなくなるの?」
という驚きです。
倒産した島根のFC運営会社とは
今回、破産が伝えられたのは、島根県松江市の有限会社ストロー・アンド・ウェイです。
同社は1983年に子供服店として創業。
その後、「コムサ・デ・モード」や「コムサイズム」のフランチャイズ店舗を運営し、ゴディバのFCや飲食事業などにも事業を広げていました。
しかし、売り上げの減少などから資金繰りが厳しくなり、2026年8月に破産手続き開始決定を受けたとされています。
ここで押さえておきたいのは、コムサのブランドを持つ会社と、コムサのFC店舗を運営していた会社は別ということです。
たとえば、あるコンビニの加盟店を経営する会社が倒産しても、それだけでコンビニチェーン本体が倒産したことにはなりません。
今回もイメージとしては、それに近い話です。
なお、ファイブフォックス公式の店舗検索では、2026年8月現在も島根県松江市に「コムサイズム イオン松江ショッピングセンター」が掲載されています。
「島根の運営会社が破産した」
これは事実です。
ただ、そこから「コムサそのものが消滅する」まで話を広げるのは、さすがに早すぎます。
なぜ「コムサ倒産」と誤解されたのか
では、どうしてこれほど紛らわしい話になったのでしょう。
大きいのは、やはり「コムサ・デ・モード」「コムサイズム」というブランド名のインパクトでしょう。
運営会社の名前を知らなくても、コムサなら知っている。
そんな人はかなり多いはずです。
特に1980~90年代に若者だった世代にとって、コムサは単なる洋服屋ではありませんでした。
黒を基調にしたモードな雰囲気。
ショップバッグまで含めた独特の世界観。
「あの頃、着ていたなあ」と、一瞬で昔の記憶が戻ってくるブランドなんですよね。
だからこそ「コムサ」と「倒産」という言葉が並ぶと、企業情報を確認するより先に、
「あのコムサが終わるの?」
と受け取ってしまう。
Yahoo知恵袋にあった「私の青春もどうやら終わり」という言葉も、冗談めいてはいますが、妙に分かります。
ブランドのニュースなのに、自分の年齢まで突きつけられたような気分になる。
青春時代の店やブランドがなくなると寂しいのは、服が買えなくなるからだけではありません。
そこに、自分が若かった頃の記憶までくっついているからです。
今回の「コムサ倒産」という誤解が妙に刺さったのも、そんな理由がありそうです。
本家ファイブフォックスとコムサの現在
では、その「本家」は現在どうなっているのでしょうか。
少なくとも、コムサが消滅するような状況ではありません。
ファイブフォックスの公式オンラインストアでは現在も店舗検索が提供されています。
「COMME CA」「COMME CA ISM」「COMME CA MEN」をはじめ、多数のブランドも展開中です。
百貨店でもコムサプラチナやコムサステージなどが営業しており、2026年の公式情報では新宿髙島屋、日本橋三越、ジェイアール名古屋タカシマヤ、大阪髙島屋など各地の店舗が確認できます。
もちろん、昔とまったく同じ規模、同じ見え方ではありません。
ファッション業界そのものが変わり、街の風景も買い物の仕方もずいぶん変わりました。
だから久しぶりに「コムサ」という名前をニュースで見て、
「まだあったんだ」
と懐かしく感じた人もいるでしょう。
でも、なくなってはいません。
今回終わったのは「コムサという青春の象徴」ではなく、島根でFC事業などを手がけてきた一つの会社です。
コムサは今も営業中。青春まで勝手に倒産扱いしなくて大丈夫です。
むしろ久しぶりに店をのぞいて、「昔これ着てたな」と思えるなら。
その青春は、案外まだ現役なのかもしれません。