NewJeansのADOR復帰が報じられたその日、SNSには祝福と同じくらいの「ざわめき」があふれていました。
「ILLITとLE SSERAFIMには何もないまま?」「これで終わりってこと…?」
活動再開のはずが、なぜこんなにもモヤモヤした空気に包まれてしまったのか。
そもそも、NewJeansとILLIT・ルセラのあいだに何があったのかすら、よく知らない人も多いかもしれません。
騒動の本質は、単なる“グループ間の対立”ではありません。
背景にある出来事を時系列でひもときながら、今このタイミングで何が問題になっているのかを整理していきます。
NewJeansとILLIT・ルセラは何があった?
NewJeansがILLITやLE SSERAFIMに「何かをした」と聞いて、戸惑った人も多いかもしれません。
実際、彼女たち自身が誰かを傷つけるような行動を取ったわけではありません。
ただ、事態はもっと“ややこしい”ところにあるんです。
発端は、NewJeansのプロデューサーでありADORの代表でもあるMin Hee-jin(ミン・ヒジン)氏の発言です。
彼女が「ILLITはNewJeansのコンセプトを真似た」と記者会見で強く主張し、
そこから一気にファンの対立がヒートアップ。
ILLITを「偽物」と決めつけるような投稿が増え、
結果的にILLITのメンバーたちがメンタル的に追い込まれる事態にまで発展しました。
さらに火に油を注いだのが、NewJeansのメンバーHanni(ハニ)の国会での証言です。
彼女は涙ながらに、「HYBEの別のガールグループのマネージャーが、私たちを無視しろと指示していた」と語り、
多くの人が「ILLITがいじめっ子!?」と誤解するきっかけとなりました。
この証言の信ぴょう性も後に揺らぎます。
裁判記録によれば、Min Hee-jin氏がHanniに証言を“誘導する”ようなメッセージを送っていたことが
明らかになったのです。
「本当に無視されたか確かめたい」
と悩むHanniのチャットも確認され、実際にはILLITが先に挨拶していた可能性も指摘されています。
一方、LE SSERAFIMについては、明確なトラブルはないけれど、
「NewJeansのデビューが遅れたのはLE SSERAFIMをHYBEが優先したから」
といったMin Hee-jin氏の主張が元で、
「ルセラはNewJeansの邪魔をした」
と一部ファンが攻撃する構図になってしまいました。
つまり、NewJeansのメンバーが「何かをした」というよりは、
Min Hee-jin氏の影響力のもとで起きた騒動に「巻き込まれてしまった」と言ったほうが正確かもしれません。
それでも、メンバーたちがその主張を支持したり、沈黙を貫いたことで、
世間から「共犯視」されてしまった…
というのが、今回の問題の核心です。
騒動を時系列で分かりやすく解説
話題になっている騒動は、単なるグループ間のトラブルではなく、
もっと根深い「会社同士のぶつかり合い」から始まったものでした。
時系列で整理すると、見えてくる背景がぐっと分かりやすくなります。
まず、2024年4月。
NewJeansが所属するADORという事務所に対して、親会社HYBEが内部監査を実施します。
理由は、ADORの代表であるMin Hee-jin氏が「独立を画策していたのでは?」という疑いでした。
これを受けてMin氏は反撃。記者会見を開き、
「HYBEがILLITをデビューさせるにあたり、NewJeansのコンセプトを盗用した」と暴露。
その主張が一気に火をつけ、NewJeansとILLIT、さらにLE SSERAFIMをめぐる騒動へと拡大していきました。
その後、Min氏の主張を裏付けるかのように、NewJeansのHanniが国会で証言。
「他のガールグループのマネージャーがNewJeansを無視するよう指示していた」
と話し、これがILLIT側を「いじめっ子」と見なす空気を生み出します。
ところが、裁判記録や証拠となるチャット内容、さらには監視カメラ映像の解析により、
この証言の裏付けは薄いと判断されました。
むしろMin氏がHanniに証言を促すようなやり取りをしていたことが明らかになり、
炎上の火種となっていた「いじめ構図」が疑わしいものだったと判明します。
2024年9月、NewJeansは活動を事実上停止。
そして2025年11月、Minji、Hanni、Danielleの3人が復帰を表明。
「最近、慎重な議論の末、ADORへの復帰を決めました」
とのコメントを発表しました。
この声明によりNewJeansの再始動が決まったものの、過去の騒動に触れることはなく、
「けじめがない」
「あの話はどうなったの?」
といった声がSNS上に広がったのです。
NewJeansがADOR復帰もモヤモヤ
NewJeansが帰ってきた――でも、なんだかスッキリしない。
2025年11月12日、活動を約1年ぶりに再開することを発表したNewJeans。
【現地報道】NewJeans、メンバー5人全員がADOR復帰へ 昨年11月に対立も“終結”https://t.co/49R45BXxYs
ADORは「ヘリンとヘインが、ADORと共に活動を継続していくという意思を明らかにしました」と発表。聯合ニュースによると、ミンジ、ハニ、ダニエルの3人もADORに復帰する意向だという。 pic.twitter.com/6XLlFhhiTM
— ライブドアニュース (@livedoornews) November 12, 2025
このニュースを聞いて、「やっと!」と喜んだファンも多かったと思います。
でもその一方で、SNSでは「ちょっと待って」という声があふれていました。
報道では「全員復帰」とされています。
前向きな内容でありながら、過去の騒動への詳細な言及はなし。
ファンの間で新たなモヤモヤを呼んでしまったのです。
もちろん、NewJeansのメンバーがILLITやLE SSERAFIMに直接的な攻撃をしたわけではありません。
ただ、Min Hee-jin氏の主張を支持し続けたことや、
沈黙を守った姿勢が「共犯扱い」される要因になっています。
とくにHanniの国会証言によってILLITが“いじめっ子”と見なされ、
誹謗中傷にさらされた件は未だに尾を引いています。
それでもNewJeans側から明確な謝罪や釈明はなく、ファンのフラストレーションは積み重なるばかり。
今、ファンが求めているのは派手な謝罪ではなく、「気持ちを言葉にしてほしい」ということ。
たった一言でも、「傷ついた人がいたかもしれない」と言ってくれれば、空気は変わるはずです。
今回の“何も言わずに戻ってきた”スタイルは、波風を避けられたように見えて、
実は信頼を取り戻す大事なチャンスを逃してしまったのかもしれません。
復帰とは“終わり”ではなく“始まり”。
NewJeansがこの先どんなメッセージを発信していくのか――それが本当の意味での再スタートを決めるカギになりそうです。
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