1999年におきた、名古屋の主婦殺害事件。
長い間手がかりもなく、時間だけがすぎていきました。
でも2025年、その空気がガラッと変わる出来事が。
世間がどよめいたのは、犯人とされる人物の正体だけじゃありません。
もうひとつ注目されたのが、高羽悟さんの“再婚”というニュース。
え? 事件のあとに? いつのまに?
しかもそこには、「宙の会」というキーワードもちらついていて――。
長年のたたかいの先にあった、意外なつながり。
その先にあるものを、少しだけのぞいてみませんか?
高羽悟と宙の会の26年
いまから26年前、1999年の11月。
名古屋にあるちいさなアパートで、ひとつの事件が起きました。
当時32才だった主婦・高羽(たかば)なみこさんが、朝9時ごろに何者かにおそわれて命をうばわれたんです。
現場には、2才の息子さんと、のこされた飲みかけのミルク。
ふつうの朝が、ある日とつぜん、止まってしまいました。
そして――夫の高羽悟さん。
当時43才、会社員だった高羽さんは、この事件のあと、人生のすべてを「本当のことを明らかにする」ためにつかうことになります。
まずすごいのが、事件が起きたアパートをそのまま26年間かりつづけたこと。
なんと、かかったお金は約2200万円。
毎月13日にはアパートへ行って、妻がつかっていたお皿をていねいにみがいていたそうです。
まるで時間が止まった空間を、そのまま残すように。
でも、高羽さんの行動はそれだけじゃありません。
2009年には「宙の会(そらのかい)」という団体の立ちあげにも参加します。
これは、事件の加害者を“時効”で逃がさないために、全国の被害者遺族たちが集まってできたグループ。
高羽さんは代表幹事として動き出しました(代表は別の方、小林賢二さんです)。
テレビに出たり、国に訴えたり、署名をあつめたり――。
目立ちたいとかじゃなく、「誰かがやらなきゃ終わってしまうから」。
そんな気持ちで、高羽さんは地道な活動をつづけました。
その結果、2010年には殺人事件の時効がなくなるという法律ができたんです。
すごいですよね。
たった一人の遺族の想いが、やがて国を動かすまでになったんですから。
そして2025年10月。
ついに事件の容疑者が逮捕されました。
犯人とされたのは、なんと高羽さんの高校の同級生だった女性・安福久美子容疑者。
事件から26年たっての逮捕に、ニュースもネットもざわつきました。
でも、ここからがもっと大事なところ。
26年という長い時間の中で、高羽さんはずっと「うしろを向かない」生き方をしてきました。
2025年には再婚もし、あたらしい人生を歩きはじめたんです。
もちろん、過去のことを忘れるなんてできません。
でも、ふたたび“生きること”を選んだんですね。
高羽悟の再婚相手は誰?
「えっ、高羽さんって、結婚してたの?」
事件の容疑者がつかまったというニュースが出たとたん、ネットやSNSではこんな声がふえていきました。
というのも、高羽さんって、ずっと“ひとすじ”な人ってイメージが強いんです。
妻のなみこさんを事件でうしなってから、アパートを26年もかりつづけたり、時効をなくすためにがんばったり…。
そんな彼が、再婚してたなんて、ちょっとびっくりですよね。
じゃあ、そのお相手ってどんな人?って気になりますよね。
調べてみると、年齢相応の女性で、事件のあとから高羽さんのことをずーっと支えてきた方だそうです。
表に出ることはなかったけど、
・ビラを配るときにいっしょに歩いたり
・アパートの家賃をはらいに行くときに付きそったり
ほんとうに、かげでこつこつ支えてきた存在なんです。
高羽さんは、この再婚相手について「過去の苦しみをわかってくれて、受け入れてくれた人」って話しています。
どんなにやさしい人でも、ぜんぶを受け止めるって、なかなかできることじゃありません。
ネットでは「三回目の結婚?」なんて話も出ていますが、
わかっている話をまとめると、
・一人目とは離婚
・二人目が事件で亡くなったなみこさん
・そして、今の再婚相手が三人目
って流れみたいです。
こうやって見ると、ただの「再婚」って言葉じゃ、あらわせない重みがありますよね。
だからこそ、「やっとしあわせになってほしい」っていう応援の声も多いんです。
ちなみに、再婚相手の方は長年の支え手って言われています。
事件とのつながりがあったのか、それともその後に出会ったのかはわかっていませんが、
いずれにしても、うすっぺらな関係じゃなさそうです。
そしてもうひとつ、ちょっと心がほっこりする話を。
高羽さんの息子・こうへいさんが結婚したお相手、咲月さんは、なんと妻・なみこさんの親友の娘なんです。
高校でばったり出会って、そこから恋におちてゴールイン。
これ、ドラマでもなかなか書けないストーリーですよね。
さいごに。
再婚って、いろんな考え方があります。
「もう前を向いていいよ」って背中をおしてくれる人もいれば、
「まだそんな気持ちになれない」って思う人もいるでしょう。
でも高羽さんの再婚は、「ふっきれた」とか「忘れた」ってことじゃなくて、
「それでも生きていこう」っていう、前むきな一歩だったんじゃないかなと思います。
再婚と宙の会の関係性
「高羽さんの再婚相手って、もしかして“宙の会”の人なの?」
そんな声が、ネットでもじわじわ広がってきています。
ここでちょっとおさらい。
宙の会(そらのかい)は、2009年にできた、事件で家族をうしなった遺族たちの会。
いちばんの目的は、殺人事件の時効をなくすことでした。
「時間がたてば、どんなにひどい事件もなかったことにされる」――。
そんなむなしさに立ち上がった人たちが、力を合わせて声を上げたんです。
高羽悟さんも、そんな宙の会の中心メンバーのひとりとして活動していました。
正確には「代表幹事」という立場。
本業のかたわら、テレビ出演や署名活動、そして法改正の後押しまで。
ほんとうに、ふつうの人がここまでやるのかってくらい、全力で動いてきたんです。
さて、ここで気になるのが、「再婚相手は宙の会の関係者なのか?」という話。
これについては、正式な発表はされていません。
でも、報道などによると、再婚相手の女性は「事件後から長年、高羽さんを支えてきた人」とのこと。
なので、宙の会の活動や支援に関わっていた人だった可能性は高そうです。
実際、チラシ配りやアパートの家賃支払いに付きそうなど、
ふだん表には出ないけれど、ずっとそばで支えてきた人だったと伝えられています。
そう考えると、ふたりの間に特別な信頼関係が育っていったのも、自然なことかもしれません。
宙の会のように、深い悲しみを共有する人たちが集まる場所では、
たくさん話さなくても「わかるよ」と伝わる空気があります。
なぐさめあうというより、「それでも前を向こう」と、背中を押し合うようなつながり。
だからこそ、高羽さんの再婚は、ふつうの恋愛や出会いとはちがう、
痛みを共有してきたからこそ生まれたご縁なのかもしれません。
しかも、再婚が報じられたのは容疑者が逮捕された年(2025年)。
これは偶然ではなく、「長い戦いがひと区切りついた」というタイミングだったのでしょう。
逮捕後、悟さんは「元気な姿を見せて、ざまあみろと言いたかった」と語っています。
ただ悲しんで終わるだけじゃない。
ちゃんと立ち上がって、笑って生きてるよ――そんなメッセージを、犯人にぶつけたかったのかもしれません。
再婚と宙の会。
いっけんべつべつの話に見えるけれど、どちらも高羽悟さんが「過去」と「未来」に向き合ってきた歩みの中にある、大切な一歩だったんです。
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